緊急地震速報は格安スマホでも受信できるのか

通信費を安く抑えたい!という人の味方、格安SIM 。格安SIMとは移動体通信=モバイルの大手3社(ドコモ、au、ソフトバンク。よく「キャリア」と呼ばれます)に比べて低価格で提供されるSIMカード。そしてそれを使って費用を低く抑えたスマートフォンなどのサービスのこと。大手に比べてサービスの質に差があり、通信速度が遅くなるケースがあることなどは皆さんご存知だと思います。

普段はまあいいとしても、格安SIMでも地震などの緊急事態には対応できるのでしょうか?

「安いんだし、何だか心配だな。地震速報メールって、届くの?」

・・・地震に限らず、緊急情報は格安SIMでも受信可能です。

順を追ってご紹介しましょう。

緊急情報の仕組み

「Jアラート」という名称、聞いたことありますか。
これは緊急地震速報、津波警報、弾道ミサイル情報など、対応するのに時間の余裕がない事態が起きた時の情報を、国が発信するシステムのこと。自治体の防災行政無線を自動起動するほか、ケーブルテレビ、コミュニティFMやメールなどの手段で、瞬時に対象地域の一人ひとりに伝達し、その後の行動に役立ててもらおうというものです。

「時間に余裕がない」の例を挙げると…テレビやラジオから流れる緊急地震速報の音にハッとして身構えると、数秒後に揺れが始まった、という経験はありませんか。2016年2月には、北朝鮮西岸から発射されたミサイルが、およそ1600キロ離れた沖縄県先島上空を発射から10分後に通過したという事例があります(内閣官房の国民保護ポータルサイトより)。

Jアラートとは、Japanの頭文字と、英語で警報を意味するアラートを組みあわせた言葉。武力攻撃情報等は内閣官房から、津波警報・緊急地震速報などは気象庁から消防庁の送信システムに繋がり、携帯基地局から各端末に届きます。以前、気象庁が実施したアンケートでは、緊急地震速報を知った手段はスマホ含む携帯電話が最も多い結果となりました。しかし一方で、携帯が鳴らなかったために発表を知らなかった人もいたそうです。

格安スマホじゃ受信できない?

Jアラートのシステムで発信された情報は、すべての端末に一斉送信で一方的に「送りつけられる」ものです。つまり、キャリア・格安スマホ関係なく受信はしているのです。「格安スマホだから警告音が鳴らなかった」という声を聞きますが、それは受信していないのではなく、緊急速報の表示に対応していない機種かもしれないということです。
そもそも携帯電話でJアラートの情報を受信するためには

  • 使っているスマホが受信対応可能な機種であること
  • 電源が入っていること
  • 電波が届く場所にいること
  • 受信設定が行われていること
  • 通話状態にないこと

などが最低条件となります。

自分の端末を確認してみよう

2017年5月に消防庁が「スマートフォンアプリ等による国民保護情報の配信サービスの活用」として、個人が持つ携帯電話やスマートフォンがJアラートを受信できるかどうかの確認手順と、受信できない(できるかどうか不明な)場合の対策を発表しました。

緊急情報は現在、携帯大手事業者(株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社、沖縄セルラー電話 株式会社、ソフトバンク株式会社)を経由するエリアメール・緊急速報メールにより携帯電話・スマートフォンに配信されています。つまりキャリアならほとんどの端末がエリアメール・緊急速報メールを 受信できるということです。

では、格安スマホはどうでしょう? まとめると、以下のようになります。

  • iPhone 端末については、基本的に受信可能
  • Android 端末についても、次のいずれかに該当すればエリアメール・緊急速報メールが受信可能
  1. 格安スマホの事業者がエリアメール・緊急速報メール(J アラートの配信)の受信機能を確認済みの場合
  2. 携帯大手事業者が販売している端末を同系列の格安スマホで使用する場合

受信可能な機種かどうか、説明書などにはほとんど書かれていません。そのため、詳細を知りたい場合は、回線契約をしている事業者に問い合わせるか、インターネット上などの口コミに頼るしかないのが現状です。業者によっては公式サイトで対応・非対応を紹介していますので、調べて購入の一助にするのもいいでしょう。

ちなみに、携帯電話・スマートフォンの緊急地震速報音は、テレビ・ラジオとは異なる各社共通のもの。発表にすぐ気付けるよう、報知音を確認しておきましょう。各事業者の公式サイトなどで聞くことができます。9月1日の防災の日に、防災訓練の一環として自治体から緊急速報メールが訓練配信されることもあるので、経験しておくのがおすすめです。

格安スマホの強い味方!防災アプリ

消防庁では、各種緊急メールを受信できない場合の対策として、防災情報アプリをインストールすることを薦めています。
Yahoo!防災情報 https://emg.yahoo.co.jp/
ヤフー株式会社が無料で提供する、スマートフォンアプリや携帯電話のメールサービス。 アプリをインストールすることで緊急情報の受信が可能になり、対応機種同等の利用環境を整えることができます。地震や津波、弾道ミサイルの発射などの緊急事態を知らせるJアラート、地震発生直後に各地の揺れの到達時刻や震度を可能な限り素早く予想する緊急地震速報が受信できます。
アプリと並行し、地方公共団体の登録制メールも推奨しています。一部の都道府県と市町村では、事前に登録したスマートフォンと携帯電話のメールアドレスに弾道ミサイル情報等をメールで送信する登録制メールを実施しています。住んでいるまちの公式サイトを見て、実施している場合は登録しておくと役に立ちます。
一方、ツイッターを情報収集に利用する手段もあります。

tenki.jp地震情報(@tenkijp_jishiin)や、首相官邸災害・危機管理情報(@Kantei_Saigai)、総務省消防庁(@FDMA_JAPAN)など災害情報を発信しているアカウントをフォローし、着信時即表示設定をしておきます。これで速報とほぼ同等の情報を受け取れます。ツイッターの場合、非常時に自分が関係する地域の情報が必要になりますから、あらかじめ住んでいる自治体をフォローし、ライフラインの情報を早い段階で集められるようにしておきましょう。

自治体の登録制メールやツイッターの場合、アラームをならないように設定している場合は気付かないかもしれないので注意が必要です。

何かが起きたその時、自分がどのような状況にあるか予測できません。可能なら、緊急情報の受信ルートを複数確保しておくと安心できます。

まとめ

いかがでしたか? 冒頭の疑問は解消されたでしょうか。

格安SIMでも、端末が対応しているなら緊急速報メールは受信できる。たとえ非対応機種でもアプリなどで情報収集できる。

利用者の増加や注目度の高まりに応じて、格安SIMを扱う各社も年々パワーアップしています。この間までなかった機能が、いつのまにかできるようになった…なんてこともあるかもしれません。買ってそのままただ使い続けるのではなく、たまには自分の使っている事業者のサイトを覗き、新着ニュースを確認してはいかがでしょう。