格安SIMを運営するMVNOはそのほとんどがドコモかauの回線を利用しています。MVNOが自分たちのアンテナを立てているというわけではなくドコモやauの回線を間借りしているため、今現在ドコモかauの電波が繋がる地域であれば、格安SIMに乗り換えても問題なく使用できるのです。今から10~15年ほど前なら本当のド田舎に行くとごく稀に電波が繋がらないこともありましたが、最近だと電波が繋がらない地域を探す方が大変ですよね。

つまり現在人が住んでいる(人が立ち入ることのある)地域はほぼ全域で格安SIMが使えるということになります。格安SIMだから基地局が少なくて電波が届きにくいのでは…?と心配することはないのです。

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実は地方・田舎の方が速度的にも有利

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格安SIMはドコモ・auから回線を間借りし、それをまたユーザーで分け合うような仕組みになっています。そのためユーザーが混み合っているような時間帯や地域(昼間の繁華街や通勤時間帯の駅など)になると大幅に速度が低下する場合があります。「格安SIMは昼休みの時間帯が絶望的に速度が遅い・繋がらない」とよく言われることですが、私は北海道の札幌市在住ですが昼間でも安定して3Mbps以上は出ています。全くの同条件で測ったことはありませんが、これが東京や大阪のような大都市になるとこうはいかないでしょうね。

地方や田舎の場合は昼間の繁華街でもさほど混雑することはありませんし、まして基本的に車移動のため駅が混雑することもありませんよね。ということは常に「空いている状態」で格安SIMの回線を使うことができるというわけです。

地方や田舎はスマートフォン使用量が少ない

地方や田舎は車移動がメインでなおかつ通勤時間が短めのため、移動時にスマートフォンを使う頻度が少ないですよね。せいぜいナビに案内してもらったり音楽やラジオを流す程度だと思います。それに比べると都市部は通勤や移動にバスや電車などの公共交通機関を使うことが多く、スマートフォンの使用頻度が高くなります。

そのため都市部に住んでいる人ほど容量の大きいプランに契約しなくてはならないため、費用が余計に掛かります。その点地方や田舎に住んでいる人は都市部ほどスマートフォンの使用時間が長くないため、容量の小さいプランで足りてしまう場合が多いのです。よほどスマートフォンのヘビーユーザーじゃない限りは格安SIMで不自由なく運用していけるはずですので、地方や田舎ほど格安SIMが向いているということが言えるでしょう。

地方・田舎におけるLTE(4G)回線と3G回線

基本的に現在のデータ通信はほとんどがLTE(4G)回線を使い、電話番号を使った音声通話やSMSなどは3G回線を使って行う方式になっています。ただしドコモ系格安SIMの場合はLTE(4G)回線が使えない場所では自動的に3G回線でデータ通信を行えるようになっています。

3G回線はLTE(4G)回線を使ったデータ通信に比べると若干速度が劣る傾向になりますが、格安SIMの場合はそもそもそこまで高速通信を必要としないため3G回線に切り替わった場合でも十分な速度でデータ通信ができるでしょう。現状ではもうほとんど聞かれなくなってきましたが、「LTE(4G)回線は繋がらないが3G回線は繋がる地域」ではどちらの回線でもデータ通信の出来るドコモ系格安SIMのほうがau系格安SIMよりも若干有利だと言えますね。

ドコモ・auの周波数帯による繋がりやすさの違い

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ドコモ系の回線を使う格安SIMの場合はLTE(4G)回線と3G回線、au系の回線を使う格安SIMの場合はLTE(4G)回線のみを使ってデータ通信をしますが、この中にもいくつかの周波数帯(=バンドと呼ばれる)があります。LTE(4G)回線の周波数帯には規格が決まっていて以下のようになっています。

  • 2.1GHz帯(バンド1)
  • 1.7GHz帯(バンド3)
  • 800MHz帯(バンド19)
  • 1.5GHz帯(バンド21)
  • 700MHz帯(バンド28)

また3Gの周波数帯は以下のようになっています。

  • 2.1GHz帯(バンド1)
  • 800MHz帯(バンド6)
  • 800MHz帯(バンド19)

この中の周波数帯でもドコモ系の回線を使う格安SIMとau系の回線を使う格安SIMでは使う周波数帯が異なっており、

ドコモ:band1、band3、band19、band21、band28
au:band1、band11、band18、band28、band41

が対応しています。ドコモで契約した端末をドコモ系の格安SIMで使う場合、またauで契約した端末をau系の格安SIMで使う場合は特に気にしなくても端末が対応しているのですが、日本で売られている海外仕様のSIMフリー端末やキャリアで購入してSIMロック解除した端末などはそれぞれの周波数帯に対応しているかどうかチェックしておいたほうがいいでしょう。

あと特に注意が必要なのはau系回線を使う場合に端末のBand18(800MHz帯)の対応について。Band18(800MHz帯)はauのプラチナバンドと呼ばれていて遠くまで電波も届き障害物迂回性も高いのですが、海外ではあまり使われない周波数帯のためこの周波数帯に対応した端末が非常に少ないのです。

地方や田舎に住んでいて、なおかつau系格安SIMをSIMロック解除後の端末やSIMフリー端末で契約しようと考えている人は、その端末がBand18(800MHz帯)に対応している端末かどうか事前に確認しておくことを強くおすすめします。

格安SIMは地方やド田舎で使えるのか、そのメリットまとめ

  • ドコモやauの電波が入る地域なら問題なく使える
  • 実は地方や田舎の方が速度的にも有利
  • 地方や田舎はスマホの使用量が少ないため格安SIMに向いている
  • データ通信にLTE(4G)と3Gの両方が使えるため電波の繋がりにくい地域では比較的ドコモ系格安SIMが有利
  • 地方や田舎でau系の格安SIMを使う場合は端末がBand18(800MHz帯)に対応しているか注意が必要

ということで格安SIMは地方や田舎でも問題なく使え、どちらかというと都会で使うよりも速度が出て有利という結論になりました。実際に私も札幌市の外れの方に住みながらドコモ系の格安SIMを契約していますが「格安SIMは速度が出ない」と言われる昼休みの時間帯でも問題なく3Mbpsの速度が出ています。

前述の通り地方や田舎でau系の格安SIMを使う場合にのみちょっとした注意点がありますが、それ以外は快適に運用できると思いますので地方や田舎にお住まいの方にこそ大手キャリアから格安SIMへの乗り換えをおすすめします。